盛り上がった家庭用TVゲームブームですが、僅か1年で終了します。「本体に内蔵されたゲームに飽きたら終わり」 だったからです。新しいゲームを遊ぶにはゲーム機を本体ごと買い直す必要があり、子供がそんな出費を繰り返せる筈はありません。
そして何よりゲーム機本体の値段が高すぎました。複数のゲームが搭載されたゲーム機には、ブーム以前の1種類だけゲームが内蔵された単体機よりも 「高級ゲーム機」 という位置付けで単体機より2~3万円も高い価格で販売されたのです。
当時のLSIチップの開発には約1年、コストも当時で数億という費用が掛かる為に販売価格に跳ね返ります。しかしその割に正直ゲーム内容に各社大差は無く、高い出費に到底見合わない内容だと悟ったユーザーは徐々に離れて行きます。
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ちなみにこの年、ナムコがアーケードゲーム事業を開始します。自社製品第一号の業務用ゲームとして「ジービー」というピンボールとブロック崩しを足した様なタイトルを発表します。このゲームを制作したのはピンボールを作りたくて前年(1977年)にナムコに入社した岩谷徹氏でした。
決して悪い売り上げではなかったのですが、この年にタイトーから発売される日本中を侵略したゲームに蹴散らされます。それはタイトーの『スペースインベーダー』で小中学生のお子様やサラリーマンを中心に社会問題と呼ばれる程の大ブームになりました。
このブームは日本だけにとどまらず、インベーダーは海外にも輸出されてアタリ社の売れ残りだったVCSの在庫を「神風」として一掃する等、大きな利益をもたらします。しかしあまりのブームに警察が介入する事態となり、わずか1年でインベーダーブームは終了してしまいます。
■1978年の主な出来事 (大卒初任給 約105,500円)
『一般』
・サンシャイン60完成 (当時日本一だったこのビルを参考に「ドルアーガの塔」は60階に)
・ヤクルトスワローズが球団創立29年目で初優勝
・サザンオールスターズデビュー
・NHK初の連続TVアニメ「未来少年コナン」 (宮崎駿監督)放映
・TVゲーム『スペースインベーダー』が日本を侵略
・24時間テレビ「愛は地球を救う」スタート
・全国高校野球大会で前橋高校の松本稔投手が大会史上初の完全試合を達成
・新東京国際空港開港
『この年に生まれた有名人』
・浜口京子、中澤佑二、中村俊輔、井上康生
・豊口めぐみ、三橋加奈子、野川さくら、桑谷夏子、福山潤、神田朱未
『TV・ドラマ』
・闘将ダイモス ・無敵鋼人ダイターン3 ・宇宙海賊キャプテンハーロック
・銀河鉄道999 ・はいからさんが通る ・野球狂の詩
・科学忍者隊ガッチャマン ・ペリーヌ物語